沿革

東北大学金属材料研究所附属量子エネルギー材料科学国際研究センター(旧材料試験炉利用施設)は、昭和44年6月、「日本原子力研究所材料試験炉等を利用して、核燃料及び原子炉材料等に関する基礎的研究を行うこと」を目的として設置された。同時に材料照射工学部門が設置され、センターと一体となって共同利用業務と研究活動を行ってきた。これに先立つ昭和32年から37年にかけて、希有金属学部門(原案名称:原子炉燃料冶金学)、放射線金属化学部門、原子炉材料金相学部門、原子炉材料加工学部門、放射線金属物理学部門が相次いで設置されており[1]、当センターはこれらの原子力材料研究部門と緊密に連携しつつ研究を展開してきた。 

当初の研究課題としては、軽水炉圧力容器鋼や燃料被覆管材料に関する研究、核融合炉用材料の開発や照射挙動に関する研究、炭化珪素繊維の開発研究、陽電子消滅法等による基礎研究が主体であった。昭和55年度に核融合特別研究が開始され、さらに日米科学技術協力核融合分野での事業として、昭和57年度からRTNS-II計画が開始されると、当センターの核融合炉用材料の照射研究センターとしての重要性が急速に高まった。日米協力事業の第2期のFFTF/MOTA計画や、第3期、第4期のJupiter計画I,IIにおいても、国内での照射後実験センターとしてのみならず、核融合炉材料研究の中核的研究機関として重要な役割を果たしてきた。

昭和60年度からはJMTRに加えて動燃事業団(当時)の高速実験炉「常陽」の利用が可能となり、数十dpaというJMTRでは不可能であった重照射実験が可能となった。
一方、平成元年にはアクチノイド元素実験棟が完成し、共同利用施設として供用が開始された。これにより、当センターの設置目的のひとつである「核燃料」に関する研究を実質的に開始することができた。具体的には水素化物による新型核燃料の研究、使用済み核燃料の処理・処分に関する研究、アクチノイド元素の物性に関する研究等がセンター職員や外来の共同利用研究者によって活発に行われるようになった。

部門担当者の交代等により、当初材料照射工学部門を入れて6部門あった原子力材料研究部門は、放射線金属化学研究部門、原子力材料工学研究部門、原子力材料物性学研究部門に材料照射工学研究部門を加えた4部門になった[2]。また、大洗地区常駐部門は材料照射工学研究部門と放射線金属化学研究部門の2部門となった。これと共に、仙台地区常駐部門もセンターへの関与を一層強め、実質的に1センター4部門での研究体制となって今日に至っている。

 詳細な大洗センターの沿革・実績[PDF]

[1] 「東北大学金属材料研究所50年史」などによる。
[2] 放射線金属物理学研究部門は当初より中性子線を実験手段として利用する部門であり、必ずしも原子力材料の研究を行うことを目的としてはいなかった。

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